誰もがときめく時がある。誰もがその想いを相手と通じ合いたいと思う時がある。時々、それが叶わないことがある。そして、ふと思う。小さな願いが叶っていることに、気づいただろうか？ 気づくはずがない。
―奇跡を起こしたくて頑張っても それは届かない遠いもので 小さな奇跡が起こったことに気づけずに 今日も奇跡を起こしたいと思うのだろう―
から。



クエスチョニングである主人公まおが失恋した。まおの親友、りこはレズビアン。最近彼女ができた。その彼女の名前はまりん、バイセクシュアルだ。そんな彼女にもなぜだか気になる奴がいた。はり、トランスジェンダーだ。そんな彼には彼氏がいた。ゲイであるこーきだ。こーきも心の中に誰かがいるように思えた。 いつもは仲のいい５人だが、誰にも言えない心の脆さを紡ぐと儚く切ない輪があった。それでも普通に過ごそうとしていく彼らたち。 偏見も、LGBTQという用語もないこの世界で彼らはいったい何を起こすのか。